2023年9月12日
Categries: Blog建替えないという選択
建設費の価格高騰、土地価格の上昇により家づくりや新たな事業立ち上げに伴う施設建設を断念する事例が目立ちます。一から建築しない、あるものを使う、建て替えないという選択を積極的に考えてみるもの良いと思います。
空き家活用。
3年ほど前から所属している建築士会の「空き家活用」の活動に参加しています。地方に多く見られるものの全国的に増え続ける空き家をどうするか…建築士として何かできないかという思いが参加理由。
- 手を持て余す空き家を相続したという悩み
- 一人暮らしの方で「私がいなくなったらこの家は空き家になってしまう」という悩み
- 空き家をどうにかしたいけど、費用もないし、使う予定もないという悩み
- 何となく取り壊すのは勿体ないと思っているという悩み
活動の中で様々な悩みやその背景に触れるにつれて、空き家解消は日常の暮らし・家族・資産・地域となかなか根深い問題を抱えていていることを改めて実感。とは言え、放置すれば状況は悪化するばかり…
様々な問題があるからこそ不動産・建築・行政・銀行・法律といった各専門分野に精通した専門家の力を適宜活用するのが近道。それぞれの専門家で横のつながりもあります。まずは切り口となる窓口を見つけて相談してみることが大事だと思います。
空き家の使い方いろいろ。空き家をブラッシュアップ。
ここからは建築の話。空き家を所有している方には空き家に対して少なからず思い出や思い入れがあります。空き家そのものに文化的価値があるものもあります。さらには地域の中で空き家の立地や雰囲気などから使いたいと思う方もいます。
建物を扱うものとしては、むやみに取り壊すのではなく+αのアイデアと技術で建物が生まれ変わる可能性も探りたい。建物調査によりリノベーション、リフォーム、建替え、建物用途変更等の選択肢から最適な回答を導き出す。建築に携わる専門家として課せられる責任のように感じます。
空き家を活用した事例を見てきました。
- 住宅から民泊施設へ(もとは某ハウスメーカーの住宅だったんです。見えないですよね…( ゚Д゚))
- 倉から酒蔵ギャラリーへ(蔵をモダンなデザインで暗い・湿っぽいのイメージは全く感じません)